iPad Pro 10.5と12.9のBluetoothキーボードを選ぶコツ
食事のときもiPadを立ててマンガを読む佐々木です(^^;
さて今回は、複数の読者さんから頂いていた質問にお答えするエントリー。
すばり、iPad Proのキーボード選びについてです!
やはりiPad Proは、キーボードが気になりますからねー。
カバーにもなる純正品のSmart Keyboard(スマートキーボード)がいいのか、はたまたサードパーティ製のBluetoothキーボードがいいのか?
そもそものキーボードの違いから、iPad Pro 10.5/12.9インチ合わせて検討していきましょう。
選び方のポイントは、やはり『入力のしやすさ』ですね!
ではいってみましょう!
まず身も蓋もない話から
『iPad Proのキーボードを選ぶコツ』と銘打ちましたが、まずは身も蓋もない結論から!
キーボードの打ちやすさは人それぞれ違いますから、店頭にいって試し打ちして選ぶのがベストでしょう(゚Д゚)
昔ながらの厚みのあるキーがいい人もいれば、MacBookシリーズに起用されたバタフライ構造キーが素晴らしい、という人もいます。
はたまた手の大きさによってキーボードサイズも変わってきます。
なので確実なのは、店頭で試し打ちしてみることですね!
とはいえ……
近所に大型量販店がない人もいるでしょうし、ネットで見つけたニッチなキーボードは店頭にない、というケースもあるでしょう。
そういうときのコツをこれからお話していきますが、あくまでもベストは『店頭にいって試し打ちすること』というのは頭の片隅に置いといてください。
ちなみにワタクシの場合でいいますと……
身長181cm、体重(゚Д゚)kgの巨漢でありますことから手もデカく、携帯式や折りたたみ式キーボードはおしなべて不可です。
なのでiPad ProのキーボードはApple純正のMagic Keyboard(マジック キーボード)を使っています。以前、iMac使っていたときのが余っていてちょうどよかった、というのもアリ。
打鍵感はあまりこだわりないほうだと思ってましたが、Smart Keyboardの、あの『ペコペコ』する感じはイマイチでした。慣れの問題も大きいとは思いますが。
ちなみに、MacBookシリーズのバタフライ構造キーボードはオッケーでした。バタフライ構造は、キーが極薄で、打鍵したときの凹み具合も極小なのですが、しかしキッチリ打っているという感触がありました。
以上がぼくの使用感ですがしかし、これが例えば女性の手になりますと、携帯式や折りたたみ式でも十分タイピングできるのではないかと思われます。
なので、店頭で試し打ちしてみるのがイチバン、ということなのですね。
でもまぁ店頭では場所も種類も制約がありますから、以下はネットで選ぶ場合のコツをお話していきましょう。
キー配列の種類
ご存じでしたか? キーの配列にはたくさんの種類があるんです。
これを見落としていると、キーボードが届いたとき「しまったぁ!」となりかねませんのでご注意ください。
キー配列の種類を上げていくとキリがないですが、注目すべきポイントは1つだけです。
それは『エンターキー』の形。
英語圏のキー配列だと、エンターキーがちっちゃいんですよ。Googleの画像検索でみるとこんな感じ。
なんと、エンターキーの上に『バックスラッシュキー』があるんです!
日本ではJIS配列というのが主流で、エンターキーはもっと大きいじゃないですか。2行分をエンターキーで使っているから。
それが英語圏の配列でエンターキーが1行しかないとなると……ぼくは誤入力しまくりました(^^; やたらバックスラッシュキーを入力してしまうわけです。
例えば、iPad Pro専用のSmart Keyboardは、以前はこの英語圏の配列だけでした。
ただでさえキーが小さいのに、さらにはエンターキーの上にバックスラッシュキーがあるとなると……
誤入力連打でした(ToT)
ぼくは常日頃、エンターキーの上のほうを押していたのでなおさらですね。
かてて加えてペコペコと妙な打鍵感(^^;
エンターキーも慣れの問題とはいえ、おそらく、毎日何百何千回と入力しているキーですから、その癖は絶対に抜けないと思います。
なので、iPad Proのキーボードだけ違うと非常に煩わしく感じます。
普段から英語圏のキー配列を使っている人は問題ないと思いますが、そうでないのなら、エンターキーは大きいほうがいいでしょうね、間違いなく。
だからこそ、Appleさんも日本語(JIS配列)のSmart Keyboardをリリースしたのでしょう。
キーボード接続方式の種類
iPad Proでは、キーボードを接続する主なやり方は2種類です。
スマートコネクタを使うか、Bluetooth(無線)接続を使うか。
スマートコネクタというのは、もっぱらSmart Keyboardに使う接続方式です。本体側面に3つのくぼみがあるアレがスマートコネクタ。
Smart Keyboardのためだけに本体に3つも穴を開けたのかと思うと、なんだかもったいない気がしますが。
もったいないからせめて、スマートコネクタでApple Pencilの充電もさせてくれないかな。Appleさんが特許を取ったらしいですが……
はたまた『スマートコネクタ経由でiPad Proが充電できてスタンドにもなるモバイルバッテリー』とかあっても便利な気がします。
電源供給できるスタンドはありましたが、これは据え置き型なのでバッテリーではありませんでした。
もう一つのやり方であるBluetooth接続とは、昔ながらの無線方式ですね。
接続方法の詳細は割愛しますが、初回接続にペアリングとか必要でちょっち煩わしくはあります。まぁ初回のみではありますが。
というわけでiPad Pro用のキーボード選びは、スマートコネクタを使うものか、Bluetooth接続できるものか、どちらかをお選びください。スマートコネクタ接続できるのは2016年6月現在は数が少ないので、Smart Keyboardを使わないなら、Bluetooth接続できるものを選べばよいでしょう。
Bluetooth接続できるものはPC用であっても使えますが、特殊なキーはもちろん反応しませんのでこの辺は諦めましょう。特殊キーとは例えばWindowsキーとかですね(^^;
Smart Keyboardがいいか、PC用キーボードがいいか
ぼくは、Apple純正のSmart Keyboardはおすすめしてません。PC用のキーボードのほうがよいと思います。
Smart Keyboardとは、液晶カバーにもなるコレですね。
そもそもSurfaceの後追いなのが気に入らない……という個人的感情はともかく(^^;、Smart Keyboardの問題点は3つあったとぼくは考えています。
- エンターキーが打ちにくい
- キーが小さい
- 打鍵感がヘコヘコ
このうち致命的と思われていた1番は、2017年6月に日本語用(JIS配列)Smart Keyboardが登場したことにより解決しましたが、しかし2番3番の問題はつきまといます。
iPad Proが9.7インチから10.5インチにサイズアップし、それに伴い本体サイズもSmart Keyboardも若干大きくなりましたが、ぼくのデカイ手では、やはりキーが小さすぎて打鍵できませんでした(ToT)
12.9インチならなんとか打てるものの、常日頃使っているMacBook Proよりキーが小さいため、よくキーとキーのスキマに『指が落ちて』しまいます。
10.5インチよりは打ちやすかったものの、やはりキーが小さいのが気になります。
手が小さい人ならば、12.9インチのSmart Keyboardなら打てるかな。
10.5インチはどうかな〜(^^; 手が小さければ、慣れれば打てるのかな?
ただしSmart Keyboardのタイピング感覚は、家やオフィスで使うPCとはぜんぜん違いますから、慣れるまで苦労するでしょうし、使い分けるのも大変そうです。
ごく簡単なショートメールやメッセージを打つくらいの用途で考えた方がいいと思いますね。
さらにiPad Pro 12.9インチをノートPC代わりに使うとなると「MacBookでよくない?」という考えも浮かんできます(^^;
この辺の考察は『iPad Pro とMacBook、買うならどっち?使い分けはどうする?』をご参照ください。
Magic Keyboardがいいか、サードパーティ製がいいか
純正キーボードとしては、Smart Keyboard以外にも、iMacのキーボード『Magic Keyboard』というのもあります。
Magic Keyboardは、Macを使っている人にとっては非常に無難なチョイスです。高いけど(^^;
何しろ、タイピング感覚がMacとほぼ一緒。違和感なくすっと入っていけることでしょう。MacとiPad Proで使い分ける際も違和感ありません。
Windowsを使われている方は、Magic Keyboardにこだわる必要はないと思います。
もしPCでもBluetoothキーボードを使っているなら、同じキーボードがベスト。何しろ慣れていますので、打鍵感やキー配置で戸惑うことがありません。
Bluetoothキーボードを使っていないのならば、お使いのPCメーカーがBluetoothキーボードを出していないか探してみましょう。
それもないようでしたら……お高いですが(^^;、Magic Keyboardは無難な選択だと思います。少なくとも間違いはない。
でもやっぱりお高いですので(゚Д゚)、あとは失敗覚悟でサードパーティ製キーボードを選ぶかですね。念押しですがこのときのコツは『エンターキーがデカイこと』であります。
まとめ:いまのキーボードと同じがいい!
まとめます!
結局のところキーボード選びのコツとはこうです。
『iPad Proのキーボードは、いまPCで使っているキーボードと同じがいい!』
最後まで身も蓋もありませんね、すみません(^^;
しかし、打鍵の慣れた感触というのは非常に重要だとぼくは考えております。
例えば、屋外でiPad Proを使い、室内ではPCを使うとしましょう。
そのとき、キーの配列が違っていた日には……使いにくいことこの上ありません。
キー配列が同じでも、打鍵の感触が違うだけでも一苦労です。
それもあってぼくは、MacBook Pro1台で仕事をしておりまして、そうすることで、キーのタイピング感覚を事務所でも出先のスタバとかでもすべて同じにしています。
いっとき、MacBook ProのキーボードをiPad Pro用に使うアプリとかも入れてみましたが(ややこしい!)、まぁそこまでする必要はなかったのでやめました(^^; なぜなら、MacBook Proを持ち歩いているなら、iPad Proで文字入力することなかったので(゚Д゚)
あ、ちなみに、PC1台に集約するのならバックアップは非常に重要ですのでお忘れなきよう。ぼくの場合、大切なデータは三重にバックアップしてあります。
というわけで、ぼくは『同じキー配列・同じ打鍵感』を重視しているわけですね。
以上から、試し打ちできない状態でのキーボード選びは──
- いま使っているキーボードがBluetooth接続なら同じのをもう1台買いましょう。
- そうでないならエンターキーが大きいキーボードを買いましょう。
- Smart Keyboardは、個人的にはおすすめできず。
──となります。ご参考になれたなら幸いです(^^)
おまけ:キーボードをiPad Proにくっつける必要あるのか?
おまけです!
ココからは、Smart Keyboardの酷評となりますので「Smart Keyboardは素晴らしい!」とお考えの方はどうか読まないでください(゚Д゚)
さて。
そもそも、キーボードをiPad Proにくっつける必要があったのでしょうか?
Surfaceならいいんですよ。あれは最初からノートPCを目指しているのだから。
でもiPad Proは違うでしょう?
そりゃノートPCの機能を取り込んで、将来、ノートPC需要はもちろんMacBookシリーズすら食ってしまうのは別にいいと思います。
ですがだからといって、iPad Proにキーボードをくっつける必要はないんじゃないか、と。
いわんやSurfaceの後追いとは……残念でなりませぬ。
たとえ世の中の需要がそっち(2in1)に向かっているとしても、それを、思いも寄らぬ提案で根こそぎ革新してくれるのがAppleさんだと思うのですが。
かねてからぼくは『iPadは紙を目指すべき』といっておりましたが、最近はこう思います。
iPad Proは『PCにもなる紙』。
だから、A4用紙にキーボードがくっつかないように、iPad Proにキーボードがくっつくはずがないのです。PCではないのだから。
しつこいですがSurfaceにキーボードがくっつくのは構いません。あれはどこまでも『手書きもできるPC』ですから。
ちなみにここでの話は、機能性や利便性がどうなのかをいいたいわけではなく、設計思想の違いをいいたいわけです。
なぜなら根本となる設計思想が違うからこそ、ユニークな機能や利便性が生まれるからです。
では、iPad Proが『PCにもなる紙』であるならば、どのようなカタチになるのがベストなのか?
それは紙のノートと同じカタチになればいいとぼくは思います。
紙ノートに文字を書くとき、ぼくらはペンケースを一緒に持ち歩きますよね。まぁシステム手帳などはペンが収納できたりもしますが、基本はペンケースです。
だからiPad Proも、なんでもかんでも本体にくっつける必要ないと思うのです。
つまり。
ペンケースの代わりに、キーボードとApple Pencilの収納ケースがあればいい!
もし今後、iPad Proでマウスが使えるようになったあかつきには、キーボード・Apple Pencil・マウスの3点セット収納ケースがあればいい!!
タイピングをするには、どうしてもiPad Proを立てる必要があると思いますが、その際のスタンドは、Smart Coverを使うか、スタンド代わりになるキーボードを発案するとか。
とにもかくにも、iPad Proにキーボードをくっつけておく必要性をぼくはあまり感じないわけです。
10.5インチは汎用端末なのでとくにそうです。
そもそもiPad Proは、ノートPCのように使うだけではありません。
ノートPCのように“も”使えるだけです。
ぼくの場合は、ソファや布団の上で使うことのほうが多いのですが、皆さんはいかがでしょうか?
そんなとき、いかにギミックを凝らそうともSmart Keyboardでは邪魔です。Smart Coverでギリ大丈夫か? といったところ。
まぁぼくはSmart Coverもつけず、iPad Proは常にマッパですが(^^;
つまりiPad Proの場合、とくに汎用機である10.5インチの場合、外して使うことが多いのだから、最初から外しておき、必要なときに取り出すほうが使いやすいのではないか?と思う次第です。
どのみち、キーボードは机の上でしか使いません。だから机の上に常備しておくとか、屋外で使いたいならバッグの中に常備しておくとかすれば事足ります。
そうすることで、iPad Proの取り回しのしやすさを損なわずにすむわけです。机の上以外ではキーボードが邪魔になるわけですね。
なにせ『PCにもなる紙』ですから!
現状の2in1というのはキーボードありきの発想です。『キーボードが外せるコンピュータ』なのです。
ぼくの考えは逆で『キーボードも繋がるコンピュータ』ということ。そもそもキーボードがないのです。でもたまに使いたいからワイヤレスで繋げるだけ。
そうなると必要なのは、例えばですが、スタンド代わりになるキーボードかもしれません。
そうしたらiPad Proの大きさにとらわれることがなくなりますから、大きなキーボードになって、それが二つ折りできたら持ち運びやすいでしょう。はみ出たキーボードのスペースにApple Pencilを立てておくのもいいですね。
こんな感じに。
とまぁいろいろ文句をいってしまいましたが、島国の片隅で設計思想を叫んだところでせんないことですが(^^;
以上、蛇足もいいところでした!